2009年9月26日土曜日

咀嚼力

咀嚼力は、食べ物の消化・吸収を助けるだけでなく、顎の成長発育、脳を活性化させる重要な役割も果たしています。人間は咀嚼する事で顎が発達し、発達した顎でさらに噛み砕くことで食べ物を摂取します。

食べ物を口にしたら、30回以上噛むように、と言われています。
今は、食材に柔らかいものが多く、調理法も手が込んできていますので、さほど噛まなくても食べられるものが多いので、とかく早飲込みしてしまいがちです。
テレビでは料理番組が多く、そこに登場するコメンテーターは、柔らかくて食べやすいですね・・ということが多く、歯応えがあるということは、あまり耳にしません。


幼いうちから軟らかいものしか食べないでいると、顎が発達しなくなります。現代人より顎が発達していた縄文人や弥生時代の人たちは、1回の食事に行う咀嚼回数は4000回以上、鎌倉時代では約2500回で、江戸から戦前にかけて1500回~1400回に減少します。現代人はその半分以下の620回。

人間が1回の食事に行う咀嚼回数は概ね1500回以上が理想です。現代人の咀嚼回数が減ったのは、硬い食べ物を食べる食文化から柔らかいものを好んで食べる習慣に変化したためでしょう。
ハンバーグ、スパゲティー、フライドチキン、カレーライスなどのは子どもたちの代表的な人気メニューですが、これらのようなあまり噛まずに簡単に飲み込めてしまうことができ、しかも高エネルギー、高脂肪のカタカナ主食は摂り過ぎに気をつけなければなりません。

1回の食事で噛む回数
鎌倉時代 2500
江戸時代 1500
戦前   1400
現代    620

・・・632

咀嚼することの大切さ
①顎を発達させ歯を丈夫にする。
②噛み砕くことで消化を助ける。
③唾液の分泌を促進する。
④大脳を刺激し認知症を予防する
⑤集中力を高め、同時にストレスを緩和する

2009年9月13日日曜日

魚肉練り製品

魚肉練り製品は、魚のすり身を原料として、食塩を加えて練って整形し、
その後に加熱してゲル化させて作ります。
特徴は、特有の歯ごたえ、弾力性です。

製法
一般にはスケトウダラの身を磨砕し、冷凍変性防止剤として糖類数パーセントを添加して冷凍する。


スケトウダラは冷凍すり身の原料として世界的に需要が高い。卵巣はタラコの明太子としておなじみだ。
北海道桧山海域での漁獲量はかって年間1万5000トン、25~30億円だったが、平成20年度の水揚げはわずかに3300トン、8億円
日本海側の産卵場は、宗谷湾、留萌沖、石狩湾、岩内湾、桧山海域など多彩だった。
温暖化で水温が上がると彼らは深い海で暮らさざるをえなくなる。その結果、浅場の産卵場に行けなくなった、産卵可能な場所が減れば、漁獲量に影響が出る。
 (21.4.3 産経)


食品工業原料としては、一般に白身魚を用いるが、淡水魚のほとんどは固まりにくいので用いられない。

■添加物
でんぷん…魚肉練り製品の歯応えを好ましいものにするために加えることが多い。
糖類…冷凍変性防止に、原料の冷凍すり身に添加されている。
 味の調整、結着性や保水性を高めるために増粘多糖類を使うこともある。
着色料…蒲鉾の表面が赤色になっているのがある。これは着色料(食紅)を溶いた液を塗ったものである。

■加工法
魚肉練り製品が固まるのは、すり身の主成分である筋肉タンパク質アクドミオシンが熱変性を起こして、ゲルによる三次元構造を形成するためである。
魚のすり身を加熱する方法は主に「焼き」「蒸し」「茹で」「揚げ」である。
焼き…ちくわ
蒸し…蒲鉾、魚肉ソーセージ
茹で…はんぺん、つみれ
揚げ…さつまあげ、フィッシュカツ、魚ロッケ